拍手お礼C−1

(高木+白鳥+???)

 


「まったく、こんな初歩的なミスをするとはね」

「はぁ……すみません」
 上司からの長々とした小言に、高木はうなだれた。
 どうしてよりにもよって、白鳥とコンビを組んだ時にミスなどするのか。無論、どんな時でもミスなど無い方がいいに決まっているが。
 だが、たかだか漢字の変換ミスぐらい、「ここ違うよ」の一言でいいではないか。徹夜三連続の状態で書いたことも考慮に入れて欲しい。……そう、心の中だけでひっそりと抗議する。

 

「すぐに訂正して再提出……――」
「白鳥君」
 別の声が降ってきて、高木はうなだれていた顔を上げた。
 シャッポの似合う恰幅のよい上司が、紙を片手に立っている。
「ちょっといいかね?」
「はい、なんですか?」
「君の出した書類にミスがあったらしくてな。訂正がきていたぞ、ほれ」
 白鳥に紙を渡すと、目暮はさっさと立ち去っていった。
 白鳥へと視線を向ければ、相手はコホン、とわざとらしい咳払いを一つ。
 そのままそそくさと離れていく後ろ姿に、意地が悪いと思いつつも、高木は頬が緩むのを止められなかった。

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白鳥さん、高木刑事が佐藤さんとうまくいっていることが相当悔しいようです。(笑)

 

 

 

 

 

拍手お礼C−2

(佐藤+由美)

 

 

「どうって言われてもねぇ……普通だったわよ?」
「普通?」
 後輩の恋人と久しぶりにデートをした親友に、その感想を訊けば。返ってきたのはそんな言葉だった。
「何か変な感じとか、なかった?」

「変?そうねぇ……、あえて言うなら、高木君がちょっと挙動不審だったぐらいかな?たまに周りをキョロキョロしてたわね」
「その理由、美和子はわからないの?」
「え?由美は分かるわけ?」
 不思議そうな親友の反応に、宮本由美は溜め息を禁じ得なかった。


 この親友はまた、デートを監視されていたことに気づかなかったらしい。

刑事という職業柄、自身の気配を消すのは上手いようだが、他者の気配には鈍感なのだろうか。いや、刑事モードに突入すれば、それにも敏感になるはずなのだが。


「ちょっと何よ、溜め息までついて。知ってるなら教えなさいよ」
「嫌よ。これも美和子のため」

 


 ちょっとは色恋方面にも鋭くなってもらわないと、高木君が哀れだわ。


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私の書く佐藤さんは基本、激ニブさんです。(笑)お仕事の時はキリキリモードですけれどね。

 

 

 

aicon-hana07年の8月10日までがんばってくれていた話です。

 

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