拍手お礼B−1
(ヨザック+アニシナ
+???)
「ヨザック!」
毒女アニシナは、廊下で目的の人物の部下を見つけて呼び止めた。
「はいはい。なんです?アニシナちゃん」
「グウェンダルを見かけませんでしたか?彼はわたくしの大事な実験に付き合わなければならないのです」
“付き合わなければならない”……。既にグウェンダルに拒否権は無いらしい。
対するお庭番は、軽く肩を竦めた。
「さあ。オレも閣下に報告事項があるんですけど、見つからなくて」
「そうですか。では見つけ次第、真っ先にわたくしの実験室まで引きずってくること。いいですか?いいですね」
“連れてくる”ではなく“引きずってくる”。しかも、「いいですか?」と訊いておいて「いいですね」と自分で勝手に結論を出している。
さすがは唯我独尊を地(じ)で行く女。
「了解しました〜」
笑顔で答えるお庭番に背を向け、アニシナはさっさと歩き出す。
彼女の姿が曲がり角の向こうに消えて見えなくなると、お庭番がボソッと呟いた。
「……もういいですよ、閣下」
すると物陰から出てくる長身の男が一人。
「忘れないで下さいよ?小さい頃のアニシナちゃんの知られざる秘密」
「……わかっている」
いつの時代も、取引は有効な手段らしい。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
★アニシナ嬢の秘密…何でしょうね?
「わたし、も少し、背が欲しい」と呟いたこと?(笑)(←「天(マ)」より)
|