botan-ao原作(小説) 感想botan-ao

 

「今日から(マ)王!?」 (クマハチ☆すぺしゃる)

 表紙には何と、上様ユーリ!一瞬、有利は何をふてくされているのかと管理人は心配しました。(笑)

 登場人物紹介も少々リニューアル。説明文はいつも以上に笑いが一杯でしたが(大笑)、絵もAsukaの扉絵で使われたものに変更されていました。……が、ヨザックはそのまんま。何で!?この間、彼オンリーの扉絵だったのに!間に合わなかったとかいう理由なら、是非とも次刊からは11月号の扉絵を使っていただきたいです。というか、次刊の登場人物紹介にはお庭番を載せて下さい〜っ!!(←懇願)

 

 

<<(マ)王奥>>

 色々と盛りだくさんすぎて、どこを触れたらいいのか正直わかりませんが……まぁ、いきましょう。(笑)

 まずはグレタ。いい子ですよ〜。(泣)そりゃあ、「罠女グレタ」も強烈インパクトでしたけれど(笑)、純粋というか健気というか……。辛い過去があっても、こんなにいい子に育つものなんですね。少なくとも私は、父親にあんな素敵な台詞の数々を言った覚えがありません。(苦笑)

 そんな可愛い娘をもてば、親馬鹿にも磨きがかかります、有利とヴォルフラム。(笑)この親馬鹿な二人も好きです。冒頭の美子さんの自伝の通り、子に疎まれる前に、今のうちに散々親バカっぷりを発揮しておいて下さい。

 そしてやっぱり今回の強烈な人々は、魔王奥の住人たちでしょう。何かもう、色々と濃すぎます。(苦笑)テマリ先生も、よくあのイラストをお描きになりましたね。素晴らしすぎます。

しかし、美形マッチョ集団と聞くと、私はどうにもグウェンのところの諜報部員を思い出すのですが……。彼がこの一員になってやしないかとヒヤヒヤしました。(苦笑)それにしても、ツェリ様が好んで集めたという、歌って踊れて奇術もできるマチョ集団。ヨザックもツェリ様に気に入られて当然なのかもしれませんね〜。(笑)

 あとは……そうですねぇ、コンラッド?(←その「?」は何。)相変わらず地球の文化を広めているようですね。間違ったり、ちょっとズレたかたちで。(笑)寒いギャグにも相変わらず自覚なし。有利は人面疽にも愛着を持つ優しい子だと信じて疑わない、バカ親っぷりも健在。(笑)この本の登場人物紹介でも、結構キツイことを書かれていますが、仕方ないかもね、と思う今日この頃です。(←ひどっ。)

 

 

<<だってお年頃なんだもん>>

 冒頭は、青春まっただ中らしい少年たちの夢の話。有利曰く「せめて夢の中でくらい、女の子にきゃーきゃー言われたい」とのことですが、夢の中どころか眞魔国では散々きゃーきゃー言われているじゃないですか。男女問わず。(笑)

 駅伝中継の途中でシンクロうたた寝をしてしまうムラケンズ。すると有利は村田の夢の中に入ってしまったからビックリです。暗くて怖い、有利がそんな印象をもつ夢を、村田は「ただの夢」だと笑います。ああもう、どこまで苦労人なんだムラケン!それにやっぱり強いぞムラケン!!その衝動で、例の話も書いちゃったんですよねぇ、私。(苦笑)

 その不思議体験をアニシナ女史に語れば、彼女が誰の夢にも入り込めちゃう枕…いえ、睡眠時超魔動体験機「夢芝居」を貸してくれます。まぁ、正しくは「もにたあ(実験台)」ですが。(笑)

 有利はまずヴォルフの夢へ。砂熊地獄(?)に引きずり込まれる体験が恐怖だったのか、同じ様な夢を見ています。しかも助けた有利に敬語。というより、雨の日に講演会をする人になってます。(いや、確かに砂も足場が悪いですけれど。)

 絹とアイマスクで周囲を固めて眠るギュンターの夢は、予想通りというか何と言うか、有利がらみです。しかも、本人曰く、ちょっと美化されている様子。幸せな夢でよかったね、ギュンター。(笑)

 子供(しかも少女)部屋で眠る、鍛えられた軍人グウェンダルの夢は。まぁ、こちらも予想通りの可愛らしい夢。カエルに見えるウグイスちゃんを着たグウェンは、有利にダチョウの着ぐるみを差し出します。……ダチョウは小さくて可愛いですか?(苦笑)

 ラストは次男。とはいえ不在です。彼がシマロン側にいる頃の話のようですね。でもここが不思議でして、夢芝居を発動していないのに、有利は一回の瞬きの間に桜の花びらを見るのです。しかも、最後ではその花びらが実際に現出しちゃうんです。ちびユーリと次男、何か桜に関するエピソードがありましたっけ?うーん。地球の桜を知っているのは、行ったことのある次男だけ、ということはわかるのですが。ここの辺りの意味するところがわかりませんでした。(わかる方、こそっと教えて下さいませ。)

 戻ってきた有利のもにたあ報告を聞いたアニシナ嬢は、呑気な夢になったと笑います。昔は皆、戦いの夢しか見なかったのに、と。まさしく有利効果ですね〜。 ところでこれって、昔も夢芝居で実験をしたことがあるってことですよね?その時は誰がもにたあをしたのかなぁ…と、ちょっと気になりました。(笑)

 

 

<<迷ううちに花は>>

 タイトル下には若き軍服姿のミニヨザック。ふふふ。(←怪しいぞ。)挿絵のヨザックも、やっぱり少し若めでしたね。(アニシナさんも心なしか。)

 読みたいと何度願ったか知れないこのお話。ようやく拝読できました。

 前半は……ごめんなさい、コンラッドばかりなので飛ばします。個人的収穫は3つ。@ジュリア嬢の弟の名はデル・キアスン。Aコンラッドは剣の腕をかわれて、リメリック隊(ヨザックたちの隊)を離れウィンコット家の指南役になった。Bアーダルベルト(というかグランツ家)はジュリア弟には嫌がられていたが、コンラッドから見れば『整った容姿に立派な体躯、それに相応しい戦績を持つ武人』。

 さぁ、ここからはヨザック!元気ですよヨザック!!文字で読むのは久しぶりですよヨザック!!(←しつこい) ヨザックはギュンギュン教官殿を探して城内迷子。げんなりしすぎて自分のことを「オレサマ」とか言ってます。(笑)

 そこにやってくるグウェン閣下。(胸には小動物入り。笑)何かに追われているらしい彼を助けるため、右足の一撃でドアをぶち破り(←素敵です。笑)、その中に閣下を隠します。そこへやってきたのが追跡者アニシナ。長身のヨザックをグウェンと信じて疑わず、早速捕獲です。この辺りで彼女の恐るべし発明品や伝説もまたいくつか登場。グウェンの苦労が垣間見えましたね。(笑)

 しかしそんな彼女を見たヨザックの感想は、『好みが服を着て歩いている』。一目惚れだった模様。グウェンもアニシナも可愛いと、他人には理解されない嗜好を大発揮です。でも私も、この二人は可愛いと思いますし、好きですよ。(←人事だから?)二人ともリメリック隊のことも馬鹿にしませんしね、いい人です。

 アニシナがコンラッドと近しいと知り、ヨザックは嘆願書(コンラッドがウィンコットの練兵を担当するのをやめさせてほしい)の件を切り出そうとしますが、魔力の無い者は用無しとあっさりふられ。おまけに失敗作の魔動追跡用装置が導くままにアニシナが去っていったので、仕方なくグウェンに嘆願書の相談です。しかし、こちらでも却下。意外な返事に驚くヨザックですが、彼は2年待てと言います。ヨザックたちは切り札であり失いたくない、だからそれまでに全軍を統轄・指揮できる地位に就いてみせる、と。かっこいいですよ閣下!!(感涙)

 でもそんな長男の言葉をただ信じるだけじゃないのがヨザック。ちゃっかり自分たちをグウェンの下で雇ってもらえるように、グリ江口調を交えつつ(笑)流れをつくってしまいます。さすが。

 それにしても、こんなに早い時期からグウェンの下で働いていたんですね彼は。驚きました。またその後、ルッテンベルク師団になり、再びグウェンの下に戻り……。ヨザックにとってこれは、運命の出会いだったんですね〜。(勿論、別の意味でアニシナ嬢との出会いも。笑)

 

 

<<星の名前>>

 こちらは既に、NT分室05年10月号にて感想を述べているので、興味のある方はそちらをご覧になって下さいませ。テマリ先生のお描きになるジュリア嬢の全貌も(!?)明らかになりましたね〜。

 

 

<<大切なひとを失った>>

 管理人はホラーが苦手なので、霊の話とか恐いです。視えない性質(たち)でよかったー。でも美子ママは視えてしまうそうで。さすが渋谷家最強のお方。(笑)次男はさっぱり視えないそうですが、もしその能力があったら、死なせた部下達への償いで僧になっていただろう、と。やっぱり戦争の陰は今も濃い様子。

 さて。街をブラつき、有利が興味を示したものをスグに買い与えるコンラッド。そのうち嫌がられちゃうぞー。(笑)(←「はじ(マ)りの旅」より) そんな中、行列のできる占いの店を発見。列に並ぶ一人は、何とびっくり諜報室の人。ヨザック以外の諜報員の登場って、ちょっと珍しい感じです。

 自分が代わりに占い師の様子を確かめてこようと、店に向かうコンラッド。有利もついてきますが、いざ次男の占いが始まると、個人的なことだからと見ザル聞かザル言わザル状態に。いい子やねー。(←誰デスカ。)

 結局、害のない素人占い師という結論を出す次男。言われた言葉も、ありきたりな占い用語で誰にでも当てはまるものだと有利に告げます。

 そしてラスト。あの意味深な言葉です。あれは、自分がシマロン側につくことになって、有利と離れることになった(つまり、失ったに等しい)、ということでいいのでしょうかね?

 占い師に見てもらっていた時の大切な人はジュリアさんだと思うのですよ。「アーダルベルトに言ってやれ」って言葉もありましたし。でもラストでは、大切な人は「彼女」ではなく「彼」。タイトル下の次男がシマロン軍服を着ていることから考えても、ここの大切な人は有利でいいと思うのですが……。ただ、「橙に暮れゆく空を見上げて」なんて書かれると、「ヨザック!?」とか思ってしまいまして。(苦笑)まぁ、ヨザックのことじゃないですよ……ね?(←訊くな)

 

 

 

「迷ううちにクマは……ち?」 (クマハチ☆すぺしゃる 特別小冊子)

 何で「ですます口調」の文体なんだろうと思っていたら、ヨザックが読んでいた本(アニシナ嬢作の児童文学)だったのですね。確かに絵本は「ですます口調」が多いですよね。

メインはクマハチを巡る有利たち血盟城御一行様(byヨザック)の話なんでしょうけど、個人的にはやはり、酒場での幼馴染コンビ!いつも私が入手する特典モノにはヨザックが出てこないので、期待ゼロで読んでいたら、ヨザックの名が!!買ってよかったと心からの叫びです。(笑)ヨザコン好きの方は、もっとたまらなかったのでは?

話はクマハチ事件から20日程後……ということでしたが、NT分室06年5月号のグウェンとヨザックの話の続きにもとれる気がしました。あの恐怖の野球の後(笑)、場所を変えて膝突き合わせて仕事の話しをした……という。

そしてこの幼馴染二人、かなり仲良さげですよ。気配だけでコンラッドと判るヨザック、その彼に「お嬢さん」と笑いながら呼びかけるコンラッド。うん、やっぱりこういう二人も私は好きです。(有利を奪い合うのも、それはそれで面白いですが。笑)

ジュリア嬢のことを笑いながら話す次男にも驚かされました。一瞬、これは戦前の話かと思うくらいに。ちなみに本中での自身の変人扱いについても嘆いていましたが、私はあれは十中八九、真実ではないかと思います。次男が陰で「カルガモ」と呼ばれているのも、何ら不思議はありません。(笑)

そんな彼を親馬鹿と称するヨザックは、部下馬鹿とでも言いましょうか。グウェンの命令じゃなかったらこんな危険な任務やってない、という風なぼやきが何度か出てきます。

クマハチ物語の方は、ポイントをかなり絞っていきます。まずは馬車の馬2頭を操れていた有利に驚き。確実に上達していますね。上達といえばコンラッドの寒さもまたレベルアプしていましたね。(笑)彼の寒いボケやツッコミを見事なまでにスルーできるようになった有利に拍手。(←ひどっ。)そしてラスト側、少女ネルネを睨みつけるヴォルフの発言のかっこよさ!どこまで男前度を上げていくんだヴォルフラム。 また、未知の生物ウマハチ!、クマハチは何を食べるのか!?等、謎もいくつか。

とはいえ、こんな旅内容ならばヨザックが不満げになるのも当たり前。何しろ彼は、美女に熟女、おっさんにまで迫られながら(←さすが、モテモテですよ!笑)、命がけで諜報活動してるのですから。 でも何だかんだ言いつつも、この二人仲いいんだなーと、微笑ましい気持ちで見てしまいました。(←何様ですか。)

 

 

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