質問があるから答えがある。
言葉のキャッチボール。

 

 

 

 

 

 

 

 

                                ↓新・旧↑

01)自分が書いた話の中で、一番印象に残っているのは?

 いきなり難しいのがきたなぁ〜と思った質問でした。(笑)いえ、ご質問を頂けるのは本当に有難いことなのですが!!

 印象に残っている…。そうですね、とりあえずどのジャンルが目的のお客様でもいいように、各ジャンル1つずつ挙げてみますね。でも1つに絞るのってほんとに難しい!!

 

まるマ→『「ごめん」ではなく…』(今読み返すと当時以上に小恥ずかしく、下手だなぁとも思うのですが。でも、やっぱり私の理想のお庭番や主従関係の原点はここにある気がします。)

コナン→『自然のまま』(おそらく、拙宅の駄文の中で一番糖度の高い話かと。甘くてラブラブな話をとリクエストされて、四苦八苦した覚えが。でもいい経験ができたと思っています。)

ツバサ→Wariness(拙宅で、ツバサ話として最初に出した駄文の一つです。黒鋼さんの持つさりげない優しさをいかに表現できるか、悩みながらもすごく楽しい時間でした。)

ワンピ→『御免蒙る』(拙宅でワンピを始めようと決めてから、初めて書いたワンピ話。ウソップの語るホラ話を考えるのが、難しいけど楽しくて。原作のウソップの嘘の凄さも実感しました。)

 

02)私はコンラッドとヨザックが好きなんですが、コーラルさんの書くお話ではコンラッドの性格や他の人との関係が話によってバラバラな気がするんですが、それはわざとですか?

 コンラッドとヨザック好き……すみません、拙宅のまるマではひどい扱いを受けているトップ2ですね。(苦笑)お好きなキャラを色んな目に遭わせていてごめんなさい〜!

 そして、コンラッドの件ですが。そうですね、確かに駄文によって微妙にバラバラかと思います。わざと…というわけでもないのですが、私はどの話も単品として書いている場合が多くてですね。(苦笑)続きものとして書く場合は勿論繋がりを意識しますが、それ以外では、その話で描きたいことに合わせて、キャラの性格も微妙に変えることがあります。まるマの場合は、コンラッドとヨザック、そして偶にヴォルフでしょうか。でも、根本にある原作の彼らの性格は忘れないように気をつけている…つもりです、あれでも。(苦笑)

 

03)バンビアイランド県って、桜島があるあの県のことですか?

 えぇっと…まぁ…ご想像におまかせします。(笑)でも日記で既にバレバレな発言を一杯していますので、きっとお分かりになるかと思います。ハハハ。

 

04)オフラインのページはないみたいですが、本は出してないんですか?(もし以前出してたんならすいません!)また、今後出す予定はありますか?

 はい、私は本を出したことはありませんし(ですから謝らないでください!仰る通りです!)、今後も出す予定はありません。

 自分の文章を紙媒体にする自信がない等、理由は色々とありますが、一番大きな理由としては、お客様からお金を頂戴するという点。私自身、他の方の同人誌を購入させていただくことはよくあるのですが、たまーに、表紙だけや、パラパラと軽く見て購入した御本で失敗してしまったことがありまして。(←注:その御本が悪いのではなく、私の勝手な想像と違ったというだけですので!)

 つまりは、お客様にそういう損した気分を味わわせるのが怖いということです。(まぁやっぱり、巡り巡れば「自信がない」という部分に直結するのでしょうが。)ネット上なら、気に入らない話だったら、途中でも何でもブラウザを閉じるなりバックするなりしていただければそれで済みますが、紙媒体は残りますし、最終手段の捨てるという選択だって、お金を払った物ですので、つい「○○円が無駄に…」等、思われるのではないかな、と。(ネットも通信料がかかる、と言われてしまうとそれまでなのですが…。)

 かなりネガティブですが(苦笑)、本を出していないのはそいういう理由です。ですが以前、「天ノ王」のお二人の御本に、ゲストという光栄な待遇で呼んでいただいたことはあります。2冊あるのですが、そのうち1冊は完売されたようです。また、ヨザユ本となっており、私もかなり緩いですがヨザユのつもりで話を書かせていただきましたので、BLが苦手な方はご注意ください。

 

05)私もコナンの小説を書いているのですが、いつもタイトルをつけるのに苦労しています。コーラルさんはどうやってタイトルをつけますか?

 分かります、その気持ち!むしろ私も知りたいです、いいタイトルの付け方。いつも悩みまくっていますので。

 とりあえず私は、お題を使用させていただく場合はそのお題をそのままタイトルに使います。自分で考えた駄文の場合は、先に文章を仕上げてから、最後に全体を見直してタイトルを考えます。でも、浮かばない時は浮かばないですよね…。(苦笑)

 どうしても浮かばない時はとりあえず、この話で一番言いたいことや、注目してもらいたいことは何かな、と単純に考え直します。それをそのままタイトルに使ったり、日本語でそのまま書くとちょっと大袈裟(あるいはかっこわるい)という場合は、英語に直します。英語だとそれなりに見えるという、英語が苦手な管理人ならではの勝手な思い込みです。(笑)

 …参考にならない奴ですみません。(平謝)

 

06)私はヨザックと有利が大好きなのですが(次いでコンラッド)、ワンピinまるマに二人の見せ場はある予定ですか?

 ワンピinまるマ、長いこと手をつけていられなくてすみません!しかもまるマ好きの方のようで…他ジャンルメインですのに、読んでいただき有難うございます。

 さて、ヨザックと有利の見せ場、ということですが。まぁ、有利はまるマでは主人公ですからね、しかも魔王さまですから。やっぱりご活躍されるんじゃないかと思います。

 お庭番は正直、登場させるかどうかを迷っています。一応、ワンピチームとの絡みも考えてはいるのですが、今の時点でもまるマメンバーの登場人数が多くてですね。(苦笑)あの話はあくまでも、「ワンピしかご存知ない方」を対象と考えて書いていますので、その方達にとっては、知らないキャラがどんどん登場する話は読んでいて分かりづらいだろうなぁと思うのです。

 でも、本音としては、拙宅のまるマのメインはヨザックですので、彼を登場させたいです。登場した場合…有利ほどではないですが、デキるお庭番だというアピールはさせてあげたいです。見せ場と言っていいかどうかは微妙ですが。(←え。)

 

07)日記でバイトについての話題が出たことがない気がするんですが、何かバイトしてないんですか?

 日記の方までご覧になってくださっているんですね!?しかもよくご覧になっていらっしゃる…!はい、確かにバイトの話題は出したことがないかと思います。

 今はもうしていないのですが、以前は所謂(?)カテキョをしておりました。個人的に知り合いのお宅から頼まれて出張…という感じで、どこかに所属していたわけではないのですが。

 ただ、その内容を語るとなると、教えるお宅のことや子どもさんの事情が明らかになってしまう可能性もあるので、控えていました。それにどうしてもバイトの話題となると、弱音や愚痴が出てしまいそうで…。マイナスな言葉が一杯な日記にはしたくないと思っているので、触れませんでした。

 

08)「Orange」でBL一歩手前と書いていましたが、コーラルさんの中でのBLとBL一歩手前の違いって何ですか?

 まるマで書いた駄文のことですね。BLかどうかという判断は、人それぞれに基準があるかと思いますが、私が書く場合は「本人が相手の男性を好きだと自覚している(あるいは、その話の中で自覚した)かどうか」です。

 例えば、根底では互いに相手のことが好きで両想いだったとしても、本人たちが「好きだ」という気持ちを自覚していなければ完全なBLではなく、例え一方通行の片思いでも、その本人が相手の男性のことを「好きだ」と自覚していたらBL…という感じです。

 つまりBL一歩手前は、片思いだろうと両想いだろうと、根底では相手の男性を好きなんだけど、そのことに対する自覚はない、という状態の話です。……この説明で分かりますかね?ややこしくてすみません!

ちなみに、ヴォルフラムに関してだけは例外です。原作であれだけ堂々と有利の婚約者っぷりを主張していますから、そのレベルでの表現は拙宅でもしています。(わざわざ拙宅の二次創作の話にまで目を通してくださるお客様なら、原作のヴォルフラムの有利スキーっぷりが苦手ということはないでしょうしね。)

 

9)書きやすいキャラ・書きにくいキャラっていますか?

 それは勿論あります。「好き・嫌い」と「書きやすさ・書きにくさ」というのは違いますし。

 基本的に私は、悪役系キャラは全て書きにくくて。だからむしろ拙宅では、そういうキャラは話にも出てきませんが。(笑)普段から書かせていただいているキャラの中では……以下の通りです。

 

まるマ→やっぱりヨザックが書きやすい…でしょうかね。逆に書きにくいのはムラケン君。どこまで知っていて、何を考えているのか、その匙加減が難しいです。アニシナさんも、完全に私はキャラを勘違いしている気がします。原作の彼女はあんなに素敵で無敵でかっこいいのに…。有利は、その話の中でどういう立ち位置になるかによって、書きやすいキャラになったり書きにくいキャラになったりします。

コナン→書きやすいのは佐藤さんかもしれません。書きにくいのは、目暮警部と白鳥さんと…実は高木刑事も。高木刑事はどこまでヘタレさん(?)で、どこまで凛々しいのか、未だに掴みかねていまして。(苦笑)目暮警部は、一言に重みがある気がして、書く際にはすごく気を遣います。

ツバサ→かつては書きやすいのはファイさんだったのですが…今は難しくなってしまいましたね。(苦笑)原作のどの時間軸の話を書くかでも、彼の言動はガラリと変わってきますし。黒鋼さんはずっと変わらず書きにくいキャラ。原作の彼が男前すぎて、どんな言動にすれば彼らしくなるのかといつも悩みます。

ワンピ→サンジ君とウソップは書きやすい気がします。書きにくいのは、ルフィゾロ。特にルフィは偉大すぎて…彼の思考ひとつ書くのも実は恐々です。(苦笑)チョッパーは、文体が彼視点だと難しいキャラです。トナカイの身体感覚なんて、いつも以上に想像の域でして。あの毛皮モコモコな身体なら、冷たい床とかに座っても平気なのかなぁー?とか色々と考えてしまいます。(苦笑)

 

10)あの話(←管理人注:5万打御礼のワンピース話、「笑えばみんなが笑ってた」のこと。)を書いた時の何か裏話とかあれば、教えてください。

 まずは、早速読んでいただき有難うございました!ご丁寧な感想まで添えていただき…!(泣)

 「笑えばみんなが笑ってた」は、最初は船長かロビンちゃんがメインの話になる予定でした……というのは、裏話になるでしょうか?(笑)ルフィメインなら、当たり前のように仲間が傍にいることの幸せ。ロビンちゃんメインなら、エニエス・ロビー編での救出完了シーン…等。色々と考えてはいました。

 でも、最終的にはブルックさんメインへ。(笑)使用させていただいたお題も、「“懐古的”選択お題」でしたので、昔を思い出すシーンを話の中に入れた方がいいかもなぁーと思ったりしているうちに、あんな話に仕上がりました。そうです、言ってしまえば行き当たりばったりです。(苦笑)

 

11)いつもどうやって小説を書いてるんですか?

 このご質問は……「ノートもパソコンもどっちも使っています。ノートにネタや下書きを書いて、それを元にパソコンで打ちながら仕上げています。」……という表面的なことでいいんでしょうか?それとも、話の内容を考える時の流れ…ですかね?まぁ、どっちでもいいように、どっちも書きますか。(笑)

 あくまでも管理人独自の方法で、おそらく「そんな方法で書いてんのか!」とツッコミたくなるような感じかと思います(苦笑)、ご了承ください。

 

 まず、話の内容を考える際は、「○○(キャラクター)に〜させたい(言わせたい)!」タイプと、「話の中でこういうテーマを主張したい」タイプの2つが主にあります。何の計画性もなく、勢いで書きだす話も、なくはないですが。(笑)

 前者のタイプは、書きたいワンシーンは浮かんでいるので、あとはそのキャラクターがそんな言動をするのにおかしくないように、前後の話の流れを考えます。

 後者のタイプだと、そのテーマを描くのに相応しいキャラは誰だろう?という部分から始まります。そして、それを訴える相手は誰か。どんな台詞でそれを伝えるか。そういう細々したことを決めてから、じゃあそのテーマを主張するに至る話の流れって?と、話の内容を考えます。お題を使用させていただく場合は、ほとんどこのタイプが多いかもしれません。

 次に、浮かんだ話の大まかな流れをノートにメモします。この時点で確実に浮かんでいる台詞や描写は、忘れずに正確にメモ。それ以外は、シナリオ等のト書きに近いかもしれません。(こんな感じ。@

 次は、そのメモに細かい動きや描写、説明などをつけて肉付けしていきます。この作業で、ちょっと文章らしくなります。(こんな感じ。A

 そして、仕上がったノートを見ながら、パソコンに打ち込みます。この時、微妙に文章を書き直したり、書き足したり、配置を入れ替えたりして、全体を仕上げます。すべて終わったら、誤字脱字や変換ミスがないかをチェックして完成です。(こんな感じ。B ←Aから微妙に変わっています。特に後半が。笑)でも大抵、最後のチェックは時間がなくてできないことが多いです。それまでに何度も読んでいるので、それを信じよう…と思います。(←うわー。)

 

12)現代パラレルみたいな話は書かないんですか?

 そうですね、今のところどのジャンルでも、原作やアニメの世界観から離れた話は書いたことがないかと思います。でも別に、「絶対書かないぞ!」とか思っているわけではなく(笑)、管理人が、そのキャラクターらしさを活かした現代的な人物設定が浮かばないというだけでして。(苦笑)キリ番などでリクエストをもらったりしたら、頑張って書いてみると思います。

 実は私自身、かつてはパラレルものを読むのを敬遠していまして。そのことも、自分から進んでパラレルを書こうとしない一因かもしれません。考えようとしても、無理やり感があったり、別にわざわざこのキャラクターを引っ張ってこなくてもいいんじゃない?という出来になってしまったり。(←ただ見た目と口調が同じだけの別人になってしまう等。)なので、原作のキャラクターらしさを失わず、でも無理のない設定で書かれたパラレル話に出会ったりすると、管理人は本当に感動します。凄い物書きさんが、世の中には本当に一杯いらっしゃいますよね♪

 でも、ドラマや映画を観ながら、この人があのキャラで、こっちの人があのキャラだったら…なんて考えたことは何度かあります。(笑)脳内妄想だけで終わらせるようにしていますけれどね。

 

13)コーラルさんはIM小説、書く気はないんですか?(できれば読んでみたいなあと思っているんですが。)

 同じIM作品好きな方から頂戴した質問です。(IM好き仲間!嬉しいです♪)

 ご存知ない方のためにちょこっと説明しておきますと、「IM作品」とは、株式会社レノの所属レーベルであるIMで作られている、ドラマCDを原作とした作品達のことです。(以前、つなびぃでもこのIM作品の話題を呟いたことがありますが。)最近の作品は、「Are you Alice?」や「霧-the route of infection KANARIA.-」等。

 そうですね…そんな風に仰っていただけるのは本当に嬉しいのですが、あの作品の世界観は本当に難しいですから…。私の乏しい想像力じゃきっと追いつけません。(苦笑)それに、今以上取扱いジャンルを増やすのは、管理人の力量的に無理だと判断しています。

 でも、そんな風にわざわざお言葉を頂戴しましたし……拙宅の日記にて1度だけ、短編を投下してみようかと思います。もしよろしければコチラよりどうぞ。「Are you Alice?」で、アリス?と帽子屋さんとチェシャ猫のお話です。ギャグ街道一直線!(笑)

 

◆様々なご質問やメッセージ、本当に有難うございました!!◆

 

 

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  ▼ 例その@ ▼

※以前ワンピで書いた「Sure」という話のメモを発掘したので、今回はそれを例にしようと思います。

 ちなみにこの話は、「○○(キャラクター)に〜させたい(言わせたい)!」タイプです。(:W7で、チョッパーにロビンを再度本屋に誘ってほしい。)

 

 

本屋へ行こう(仮)

 

 

 ウォーターセブン。エニエス・ロビーの一件の後。フランキー一家(ソドムとゴモラ含む)の怪我の診察を終えて、チョッパーとロビンは海賊ルームを目指す。

 途中、「あっ」とチョッパーが立ち止まる。

「どうしたの?」

「なぁロビン。本屋に寄ってもいいか?」

「えぇ、構わないわよ。何か欲しい本でも?」

 チョッパー、首を振る。

「いや、今は特に探してる本は無いんだけど」

 

「今度こそ、ロビンと一緒に本屋に行きたいなぁって思って」

 

 ロビン、思い出す。自分が皆の前から姿を消したあの日、自分は直前まで、この船医と共に本屋へ行こうとしていた。

「ダメ……かな?」

 もちろん、答えは決まっている。

「いいわね、行きましょう、本屋へ。私も丁度、探したい本があったの」

「ほんとか!?じゃあ、行こう!」

 チョッパーの嬉しそうに駆けだす背中を見ながら、ロビン、ゆったりと微笑む。

 さて、探したい本は何にしようか。実のところ新しく本を探す予定は全く無かったけれど、たまには思いつきで何か一冊選んでみるのも悪くないかもしれない。

 

 

※使いたい表現とト書きが、ごちゃ混ぜの状態です。これで個人的3〜4割が終了。(笑)

 

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  ▼ 例そのA ▼

 

 

 Sure

 

 

「よかったわね」

 自分の半歩先を進む小さな背中が、あまりにもウキウキしているものだから。ロビンは思わずそう声をかけていた。

 軽い足取りは止めぬまま、丸い大きな目が振り返る。

「うん!みんなもう大丈夫だ!重傷だったソドムとゴモラも、あの様子ならきっと前みたいに元気になれるし。フランキー一家も嬉しそうだったな!」

 やっぱりあいつらも、ソドムとゴモラが大好きなんだなー。

 嬉しそうに笑う顔につられ、ロビンの笑みも深くなる。

 

 フランキーを助けるためにと、ルフィたちと共にエニエス・ロビーに乗り込んできた者達。そして、詳しい経緯は知らないが、彼らがルフィたちをサポートしてくれたのも確か。ならばロビンにとっても、彼らは感謝すべき恩人たちだ。

 そんな彼らが、怪我を負っているとはいえ無事に全員戻ってこられたのなら、やはりそれはロビンにとっても喜ばしい。

 

「きっとみんなにも報告したら、喜ぶだろうなぁ。特にゴモラの眼のことは、サンジ達も目の前で見てて気にしてたし」

「そう。じゃあ、早く帰って教えてあげないとね」

 フランキー一家の診察が済めば、残る今日の用事は必要な日用品を少し買い足すことぐらいだ。あのアクアラグナからまだ二日しか経っていないが、もう一部では復興が進み、小さい規模ながらもいくつか店が開かれている。当然ながらそこに人が集中するけれど、今の時間帯ならば、並ぶ程ではないはずだ。

 少しでも急ごうかと歩を速めようとしたロビンはしかし、すぐに足を止めることになった。先を行くトナカイが不意に立ち止まったからだ。

「確かに、サンジ達に早く教えてあげなきゃいけないんだけど……」

「どうかしたの?」

 少し中腰になり、問いかける。

 トナカイが、窺うようにロビンを見上げてきた。

「なぁ、ロビン。本屋に寄ってもいいか?」

「本屋?」

 不安そうに見えたため、どんなことを言い出すかと思えば。そんな顔をして了承を得る様な場所だろうか、本屋は。

「えぇ、構わないわよ。何か欲しい本でも?」

 問えば、サクラ色の帽子がフルフルと揺れる。

「ううん。今は、特に探してる本は無いんだけど……今度こそ、ロビンと一緒に本屋に行きたいなって思って」

 照れるように笑うその顔に、思い出す。

 自分が仲間の前から姿を消したあの日。自分は直前まで、この船医と共にいた。本屋へ行こうと誘われ、頷き、けれど一緒に行かなかった。行けなかった。

 あの時、この小さな船医は、どれだけ自分を責め、胸を痛めたことだろう。彼は何一つ、悪くなどないのに。

 

 黙ってしまったロビンに、トナカイは再び不安そうに見上げてきた。

「ダメ……かな?」

 問われ、ロビンは口角を上げる。

 答えなど、勿論決まっている。

「いいわね、行きましょう。私も丁度、探したい本があったの」

「ほんとか!?じゃあ、行こう!」

 ぱぁっと一瞬にしてトナカイの顔が輝く。そのまま嬉しそうに駆けだす背中を見ながら、ロビンはゆったりと微笑んだ。

 さて、“探したい本”は一体何にしようか。

 実のところ、新しく本を探す予定は無かったけれど、たまには思いつきで何か一冊選んでみるのも、悪くないかもしれない。

 

 

※これで、個人的7〜8割型は完成です。(笑)

 

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